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    「加藤合同国際特許事務所~知財とびうめ便り~」 Vol.82

   発信日:2022年 1月 4日   発信者:加藤合同国際特許事務所
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◇ 目 次 ◇

1.所長コラム
  ◆新春のご挨拶

2.知財ニュース
  ◆長崎大などが国産新型コロナワクチン共同開発・実用化へ特許出願
  ◆アスタリスクとファーストリテイリングとの特許権侵害訴訟等、和解成立

3.連載 知財講座
  ◆第82回:特許「公知・公用とは」

4.事務所からのお知らせ(イベント含む)
  ◆令和3年特許法等改正に伴う特許庁費用改定のお知らせ

5.所員ほのぼの日記
  ◆サウナでととのう

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 1.所長コラム
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◆新春のご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。
 本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 さて、2021年は世界各国がコロナ禍から立ち直りつつある中、日本の回復遅れが目立った年のように思いました。
 「失われた30年」と取り沙汰され、日本のデジタル化は周回遅れともいわれています。悔しい限りです。

 一体何が原因だったのでしょうか。

 かつては「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ともてはやされた成功体験を捨てきれずに、新しい変化に対応してこれなかったことが原因のひとつだと思います。
 天然資源に乏しい日本の輝かしい未来のためには、現状に満足せず常に智恵と工夫をし、知的財産を生み出し、守り、活用することが必要不可欠といえます。

 私どもは、知的財産を通じて少しでも皆様に貢献できるよう、持てる力を最大限活用し邁進してまいります。

 受難を乗り越えて挽回した先に輝かしい未来があることを信じつつ、皆様にとって良き一年となりますようお祈り申し上げます。

 所長 弁理士 南瀬 透


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 2.知財ニュース
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◆長崎大などが国産新型コロナワクチン共同開発・実用化へ特許出願
 長崎大学は、2021年12月18日、島根大学など4つの大学及び大手化学メーカー旭化成と共同研究で、新たな国産ワクチンの実用化に向け、特許を出願したと発表しました。

 このワクチンは、人体由来の「ヒアルロン酸ナノゲル」を基にしたもので、安全性が高い上、副反応が極めて低いということです。また、従来のワクチンと違い、粉末乾燥させても効果を維持できるため、室温で流通できる可能性もあるとしています。 
 2020年4月開発に着手しており、数年後の実用化を目指しています。

   マウスによる実験において、現在使われている一部のワクチンより高い抗体値が長期間維持できるという結果が得られたため、2021年12月に特許出願したとのことです。

◆アスタリスクとファーストリテイリングとの特許権侵害訴訟等、和解成立

 前号の本メールマガジンの弁理士コラムで取り上げていましたアスタリスクとファーストリテイリングとの特許権侵害訴訟等に和解が成立したというニュースが、去年の年の瀬に飛び込んできました。

 アスタリスク、NIP、ファーストリテイリングの3社は、2021年12月24日に共同で発表資料を出しています。また、当該資料には、和解成立の結果としてアスタリスクおよびNIPは特許権侵害訴訟等を取り下げること、そしてファーストリテイリングは無効審判請求を取り下げることが記載されています。

 なお、ファーストリテイリングはユニクロおよびジーユー店舗において今後も国内外でセルフレジを展開していき、アスタリスク・NIPはこれまで通り(自己の特許権に係る)特許品としての販売、およびサービス提供を継続していくとのことです。

 その他の和解条件については公表されていませんが、自社の保有する特許権を守り切ったアスタリスク・NIPの勝利と言えるのではないでしょうか。


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 3.連載 知財講座
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◆第82回:特許「公知・公用とは」

 「公知・公用」とは、特許法29条1項1号(公知(狭義))および2号(公用)で規定されている新規性の要件です。

 特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた(公知)発明や公然実施をされた(公用)発明については新規性なしと判断されるため、特許を受けることができません。

 また、特許法29条1項3号では、刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明についても規定されていますが、これらをまとめて公知(広義)ということもあります。

   「公知」とは、不特定の者が公然と知りうる状態にあることをいいます。
 公然とは秘密を脱した状態をいい、実際に知られたかどうかは問われません。
 たとえ一人であっても守秘義務のない人が知りうる状態となっていれば公知とされますが、知る人がたとえ多数であっても守秘義務のある人のみであれば公知とはされません。

 一方、「公用」とは、不特定多数の人の前で公然と実施されている状態です。
 「実施」については、特許法2条3項に規定されています。
 発明が実施されることで、多くの人が見ることができる状態となれば新規性を失うことになります。

 どれだけ素晴らしい発明であっても新規性を失ったものについては特許権による保護が受けられなくなりますので、特許出願が完了するまでは発明が「公知・公用」とならないようにしっかりと管理することが重要です。


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 4.事務所からのお知らせ
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◆令和3年特許法等改正に伴う特許庁費用改定のお知らせ

 令和3年12月21日に閣議決定された「特許法等の一部を改正する法律」及び「特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令」の施行に伴い、本年4月1日より、特許庁費用が、一部改定(値上げ)されますのでお知らせします。
 主な変更点は以下の通りです。

≪特許料(国内)≫
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 ・第1年~第3年
 改定前:毎年 2,100円+(請求項の数×200円)
 改定後:毎年 4,300円+(請求項の数×300円)
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 ・第4年~第6年  
 改定前:毎年 6,400円+(請求項の数×500円)
 改定後:毎年 10,300円+(請求項の数×800円)
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 ・第7年~第9年
 改定前:毎年19,300円+(請求項の数×1,500円)
 改定後:毎年24,800円+(請求項の数×1,900円)
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 ・第10年~第25年
 改定前:毎年55,400円+(請求項の数×4,300円)
 改定後:毎年59,400円+(請求項の数×4,600円)
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≪商標登録料(国内)≫
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 ・商標登録料(10年)
 改定前:区分数×28,200円 ※分割納付(5年)は、区分数×16,400円
 改定後:区分数×32,900円 ※分割納付(5年)は、区分数×17,200円
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 ・更新登録申請(10年)
 改定前:区分数×38,800円 ※分割納付(5年)は、区分数×22,600円
 改定後:区分数×43,600円 ※分割納付(5年)は、区分数×22,800円
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≪国際出願(特許、実用新案)関係手数料≫
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 ・送付手数料+調査手数料(日本語)
 改定前: 80,000円
 改定後:160,000円
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 ・国際調査の追加手数料(日本語)
 改定前: 60,000円×(請求の範囲の発明の数-1)
 改定後:105,000円×(請求の範囲の発明の数-1)
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≪国際登録出願(商標)関係手数料≫
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 ・個別指定手数料(登録料相当分)
 改定前:区分数×28,200円
 改定後:区分数×32,900円
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 ・個別指定手数料(更新登録料相当分)
 改定前:区分数×38,800円
 改定後:区分数×43,600円
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 本改定についての詳細は、特許庁ホームページ(下記URL)よりご確認いただけます。
 https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/kaisei/2022_ryokinkaitei.html

 改定対象の手続き予定がある方は、本年3月31日までに手続きされることをお勧めします。


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 5.所員ほのぼの日記
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◆サウナでととのう

 最近、某漫画やそれを題材にしたテレビドラマ等の影響によって巷でサウナブームが起きているようです。

 雑誌やテレビなどで「サウナー」(サウナ愛好家のこと)や「ととのう」(サウナによってリラックスした状態)といった言葉をよく見聞きするようになりました。

 かくいう私も、多い時には週一ペースでサウナに通う「サウナー」です。

 今回のほのぼの日記では、そんな私がおすすめするサウナをいくつかご紹介します。

・新宮温泉 ふくの湯
 20℃前後の一般的な水風呂と、10℃前後の極寒水風呂があり、普通の水風呂では物足りないという方におすすめです。
 設備も綺麗でコストパフォーマンスも良く、自宅から近いこともあり個人的に最も利用頻度が高いスーパー銭湯です。

・湯らっくす
 おそらく日本最深(171cm)の水風呂を要する熊本市にあるサウナです。
 水風呂に設置してある「MADMAXボタン」を押すと頭上から滝のような水が流れてきます。
 疑似滝行をしたい方におすすめのサウナです。

・ホテルキャビナス福岡
 博多駅博多口から徒歩1分で行けるサウナ付きの宿泊施設です。
 駅ビルを見下ろしながらお湯に浸かることができ、開放感が抜群です。 
 事務所が近いこともありたまに利用します。

 おすすめしたいサウナはまだまだたくさんありますが、挙げればきりがないので今回はここまでにしておきます。

 サウナには健康、美容、リラックス効果など、様々な利点があると言われていますが、個人的な一番のメリットは、安眠効果です。サウナに入った後は本当に死んだように眠れます。

 楽しみ方は人それぞれですので、皆様もお気に入りのサウナを見つけて「ととのって」みてはいかがでしょうか。


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